皆様こんにちは、JGA税理士法人/税理士の片瀬と申します。今回のコラムは「戦略メモシリーズ①~事業計画の作成~」です。アナリティクス分析で読者の皆様の滞在時間は2分くらいだということが分かりました。いつものコラムより少し短く、シリーズものでと開始したのが、この「戦略メモシリーズ」です。全体を通していただければ、「事業計画書作成の具体的なイメージができる」、そのようなシリーズとしていきますので、読者の皆様も楽しんで読んでいただければ幸いです。
単年度予算の作成はどうすればよいのか?
事業計画と聞いて頭に浮かぶ単年度予算。まずはこれから考えてみることにします。会社を経営するにあたって(はたまた個人が生きていくにあたって)計画は非常に重要です。ただし、、、実は「売上が昨年度実績の1.1倍にしよう!」という事業計画は意味がありません。個人に置き換えると分かりやすいと思いますが、来年給与が(今年に比べて)30万上がるから、夏にあれを購入して、冬にあれを購入して、あと車検もあったな…だからこれくらいお金を残しておいてと…、正直これは会社で考えるべき「計画」ではないのです。
<事業計画作成のポイント~その1~>
事業計画は、「長期」 ⇒ 「中期」 ⇒ 「短期」 の順番で作ることになる。
※この順番で事業計画を作成している会社は体感では全体の10%程度しかありません。
※意味は分かるけど、作り方が分からないと断念しているのです。
昨年度実績を基にした計画は、会社で考えるべき「計画」ではないとお伝えしましたが、実際に上記の実績の1.1倍の例のような計画は従業員でも作成できます。経営者は従業員にできないことに知恵を絞らなければなりません。
<事業計画作成のポイント~その2~>
それは従業員には作れないものであるか。
※長期の視点は、「従業員」には作れない。「経営者」が長期の視点を設定し、「従業員」にわかりやすく伝えることがポイント。
では、何を従業員にわかりやすく伝えるのかということですが、これも対外的・対内的に文言を変えて伝えていかなければなりません。
<事業計画作成のポイント~その3~>
「従業員」は、「●●で社会貢献する」/「地域を活性化する」という理念を伝えられても何をすればよいかが分からない!!
社員は会社の事業計画を達成するために、日々行動します。理念(会社の生きる意味)と行動指針(従業員の行動指針)は違います。まずは体系的な理解をして、事業計画を実際に作成していきましょう!
<事業計画作成のポイント~その4~>
①理念:会社の生きる意味
②長期計画:会社サイクルに合わせた目的(指標としてはKGIと相関)※分かりやすく言うと幼少期、少年期、青年期、成熟期にそれぞれ何をするか。
③中期計画:長期と短期計画をつなぐ連結環(これを基に指標となるKPIを設定)
④短期計画:KPIを前提とした行動の集約としての計画
⑤行動指針:KPIを達成するために従業員の行動を設定
【次回予告】
戦略メモシリーズ②~経営者と従業員の役割~
お楽しみに!
【まとめ】